「最近、愛犬・愛猫が耳をよく掻いている」「耳が臭う気がする」「耳掃除はどのくらいの頻度で行えばいいの?」と悩んでいませんか?耳のトラブルは犬猫で非常に多く見られ、特に外耳炎は早期発見・早期治療が大切な病気です。今回は獣医師の立場から、犬猫の正しい耳掃除のやり方や、外耳炎の症状の見分け方、耳を痒がる原因について詳しく解説します。

犬猫の耳掃除は必要?
健康な犬や猫の耳には自浄作用があり、耳垢は自然に排出されます。そのため、すべての犬猫が頻繁な耳掃除を必要とするわけではありません。
耳垢が少なく、臭いや赤みがなければ無理に耳掃除をする必要はありません。
一方で、垂れ耳の犬や耳の中に毛が多い犬種、皮脂分泌が多い犬猫では耳が蒸れやすく、外耳炎になりやすい傾向があります。
- トイ・プードル
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- ゴールデン・レトリーバー
- ラブラドール・レトリーバー
- フレンチ・ブルドッグ
- スコティッシュフォールドなどの猫種

犬猫の耳掃除の正しいやり方
耳掃除で最も大切なのは、耳の奥まで掃除しようとしないことです。綿棒を奥まで入れると耳垢を押し込んだり、耳道を傷つけたりする恐れがあります。
準備するもの
- 動物用イヤークリーナー
- コットンまたはガーゼ
- ご褒美のおやつ
耳掃除の手順
- 耳を観察する赤み・臭い・耳垢の量を確認します。
- イヤークリーナーを入れる獣医師推奨のイヤークリーナーを適量入れます。
- 耳の付け根を揉む20〜30秒ほど優しくマッサージします。
- 汚れを拭き取る出てきた耳垢をコットンで優しく拭き取ります。
アルコールや人用の耳掃除用品は刺激が強いため使用しないでください。また、綿棒で耳の奥を掃除することはおすすめできません。
耳掃除の頻度
| 耳の状態 | 目安 |
|---|---|
| 健康な犬猫 | 月1〜2回程度 |
| 耳垢が多い子 | 週1回程度(獣医師の指示に従う) |
| 外耳炎治療中 | 治療内容に合わせて実施 |
犬の外耳炎の症状と見分け方
外耳炎とは、耳の入り口から鼓膜までの外耳道に炎症が起こる病気です。初期は軽い症状でも、放置すると慢性化し、中耳炎や内耳炎へ進行することがあります。

初期症状
- 耳をよく掻く
- 頭を頻繁に振る
- 耳を床にこすりつける
- 耳を触られるのを嫌がる
進行すると現れる症状
- 耳が赤くなる
- 茶色や黒い耳垢が増える
- 耳から強い臭いがする
- 膿や出血が見られる
- 頭を傾ける・ふらつく


犬猫が耳を痒がる原因
耳を掻く原因は外耳炎だけではありません。症状が続く場合は、原因を調べることが重要です。
- 外耳炎(細菌・マラセチアなど)
- 耳ダニ(黒い耳垢が特徴)
- 食物アレルギー・アトピー
- 草の種などの異物
- 腫瘍やポリープ
耳を頻繁に掻く、頭を振る、耳が臭うなどの症状が続く場合は、自宅で様子を見るのではなく動物病院で診察を受けましょう。
こんな症状は早めに受診しましょう
- 耳から強い臭いがする
- 黒い耳垢が大量に出る
- 出血や膿がある
- 耳を触ると痛がる
- 頭を傾けている・ふらつく
綿棒で耳掃除をしても大丈夫ですか?
耳垢を奥へ押し込んでしまう可能性があるためおすすめできません。コットンやガーゼで見える範囲だけを優しく拭き取りましょう。
耳掃除は毎週したほうがいいですか?
健康な犬猫では月1〜2回程度が目安です。耳掃除のしすぎは皮膚を傷つけ、外耳炎の原因になることがあります。
この記事のまとめ
- 犬猫の耳掃除はやりすぎず、正しい方法で行うことが大切です。
- 耳を掻く・頭を振る・耳が臭うなどは外耳炎のサインかもしれません。
- 気になる症状があれば早めに動物病院へ相談しましょう。