『ウサギの避妊手術について』
ウサギは小型の草食動物であり、自然界では、肉食獣に捕食される立場であるため、子孫を残す必要性から非常に優れた繁殖力を備えています。そのため、雌雄が同居していると、次々と繁殖を繰り返してしまいます。
また妊娠する機会がないウサギの場合は、常に発情状態が続くことになり、ホルモンバランスの異常から、中年齢以降で、子宮や卵巣、乳腺の病気を高確率で発症します。
避妊手術は雌雄を飼っている場合の妊娠を避ける目的、雌ウサギに多い、子宮や卵巣、乳腺の病気を予防するために行います。
またホルモンストレスが少なくなるため、攻撃性がなくなりとても飼いやすくなるというメリットもあります。
【症例】2歳 ネザーランドドワーフ
同居に雄ウサギを飼育しているため、繁殖と病気の予防のために避妊手術を実施しました。

ウサギの人工呼吸デバイスです。当院では、安全な麻酔管理を行うため、呼吸が止まった場合も人工呼吸管理ができる専用のデバイスを使用します。

気道を確保し、全身麻酔で手術部位の毛刈りします。

皮膚、筋膜を切開し、子宮卵巣を体外へ露出させます。

子宮に繋がる血管周囲の脂肪を慎重に処理し、血管の結紮、切除をします。

切除する子宮の周囲の脂肪と血管の処理を行い、子宮の端で切除します。

切除した卵巣と子宮

子宮・卵巣を切除し、出血がないことを確認した後、閉腹します。
術後の様子も落ち着いており、次の日には食欲もでて、元気に退院しました。
【総括】
今回の症例のように、若くて健康なうちに予防的な避妊手術を実施することをお勧めします。
ウサギの去勢手術や避妊手術で悩んでいる方は、是非当院までご相談下さい。